2017年6月現在、ウズベキスタンのタシケントで取得するトルクメニスタンビザ情報です。
↑ここにも書きましたが、トルクメニスタンは観光するのにハードルが高い国です。
その主な理由がビザ。
普通に観光する場合には、現地の旅行会社を通じてインビテーションをもらい、ガイドを付け、かなり高いお金を払ってビザを取得する必要があります。
そんなわけで、長期旅行するバックパッカーの多くは、通過の名目で最大5日間?有効なトランジットビザを取得し、限られた時間の中で観光を目論みます。
しかしそのトランジットビザですら、手続が複雑で取得に何週間もかかる、ルート次第では発行を拒否される、大使館スタッフの態度が横柄、英語が一切通じないなど、悪い噂が絶えないものでした。
また、僕の場合、イランは行かず、アゼルバイジャンへ抜ける予定なんですが、以前、アゼルバイジャン抜けの場合、カスピ海フェリーが不定期で日程が読めないからトランジットビザの申請が拒否される可能性があるなんて話もあったほど。
ということで、正直、
ヤベエ・・・今までで最大の関門なんじゃないの?
なんて思ってましたが、結論をいうと、タシケントで案外あっさり取れてしまいました。
本記事では、
- タシケントで申請
- ウズベキスタンからアゼルバイジャン抜け
によるトルクメニスタンビザ情報についてまとめさせていただきます。
本記事に関するスポットの位置関係図
目次
1.準備するもの
ビザ申請に必要なものは以下のとおり。
- パスポート
- パスポート写真ページのコピー(カラー)
- 顔写真(3×4)2枚
- トルクメニスタンの次に行く国のビザ(アゼルバイジャン、イランなど)のコピー(カラー)
- 申請代金55USD
僕の場合、トルクメニスタンの次に行く国、アゼルバイジャンのビザについては、オンラインで申請してeビザを取得しました。
こちらのページから申請して、翌日にはメールで返ってきました。
こんな感じのやつをカラー印刷しておきました。
大使館で取得した場合はパスポートのビザページをカラーコピーしておきます。
ちなみに、アゼルバイジャンビザはeビザだと23USDの手数料がかかりますが、大使館なら日本人は無料で取れます。
あと、キルギスとか隣国以外で取る場合は、トルクメニスタンの前に行く国ビザも必要になりますね。
2.タシケントの印刷屋情報
タシケント市内には、カラー印刷してくれる印刷屋があんまり無い、というか印刷屋自体そんなに多く無い気がします。
僕は、トルクメニスタン大使館のすぐ近くにある韓国大使館との間に旅行会社があり、そこでカラー印刷させてくれると聞いていたので行ってみたのですが、USBメモリからの印刷はできないと言われてしまったので、ちょっと焦りました。
で、結局利用したのは大使館近くの別のコピー屋。
大使館から大通りをはさんで向かい側、オフィス街みたいになっているところにあります。
企業向けにやっているような大きな印刷専門屋です。
ここでUSBメモリーに入れておいたビザのPDFファイルをカラー印刷してもらいました。
↑Maps.meに出てくるADG Copy Centerというところです。
他にも、バザールなんかに行けば印刷屋はたくさんある気がします。
3.まずは早起きしてウェイティングリストに記帳
タシケントのトルクメニスタン大使館は、事前の電話予約等は不要ですが、代わりにウェイティングリストに名前を記帳して順番待ちしなければならないというルールがあります。
ビザ取得作業の中で、たぶんこれが一番大変で、重要。
遅くなるとその日中に順番が回ってこない可能性があります。
そしてその場合、順番はリセットされるのでまた翌日やり直しです。
というわけで頑張って早起きして大使館まで行きましょう。
僕の泊まっていたトップチャンホステルからだと、バスでタシケント駅まで行き、地下鉄に乗り継いでオイベック(Oybek)駅で降ります。
そこから更に歩いて5分くらい。
合計30分くらいですね。
朝5:30頃でしたが、バスも地下鉄も動いていました。
他に、大使館まで徒歩圏にサンライズキャラバンという宿があり、評判もとても良いらしいので、そこに滞在するのも良いかもしれません。
地下鉄オイベック駅から北に歩いて行くと、まず韓国大使館があります。
そこを通り過ぎるてしばらくすると、こんな異様な雰囲気を出す真っ白な建物が現れます。
これがトルクメニスタン大使館。
<営業情報>
営業日: 月〜木
営業時間: 9:00〜13:00
門の近くに記帳する紙が置いてあるので、番号順に自分の名前を書きます。
ひとまずこれで朝一の作業は終了。
参考までに僕の場合、申請時に7:15頃に行ったら19番目、受け取り時に6:30頃に行ったら8番目でした。
なるべく6:30までには着くように行った方が良いでしょう。
4.時間潰しがてらバザールにでも行ってみよう
記帳した後は大使館が開くまで時間を潰す必要があります。
朝早いし、大使館周辺のお店はほぼ閉まってるので、宿まで戻ってもよいですが、せっかくなのでタシケント最大のマーケット、チョルスーバザールに行ってみることをおすすめします。
場所はここらへん。
オイベック駅から地下鉄で5駅目くらいです。
バザールって朝から賑わうんですよ。
特に食品関係。
朝ごはんが食べられるようなお店も開いてます。
新鮮な野菜、果物、肉などを求めて朝早くから市場にたくさんのウズベク人の方がいます。
活気があって見ていてなかなか面白いですよ。
巨大なナン(中央アジアのパン)をたくさん焼いてました。
気のいい店員さんに窯で焼いているところを見せてもらえることに。
ナンはこんな風に窯の中に貼りつけて焼きます。
ナンは保存食として使われてて、かなり持ちが良いんですが、やっぱり焼きたてが柔らかくて美味しいんですよ。
そしてこの、名前が分かりませんが、牛乳と砂糖などでつくった甘ーいやつを塗って食べると更に美味いです。
こんな感じで市場を見学しながら朝ごはん食べたりしていれば、1〜2時間くらい時間を潰せたりします。
衣料品や雑貨のお店は朝早いのでまだ開いてませんでしたね。
これは妙ですが、パンを売ってるんですかね?
5.大使館でビザ申請
9:00過ぎ頃になったら大使館へ戻ります。
順番が後の場合、もう少し遅く行ってもいいと思いますが、突然順番が飛ばされたりすることもあるので注意です。
こんな感じで、門のそばに待合用のイスが置かれており、ここでみんな待っています。
自分の順番になったら大使館のスタッフが門まで出てきて名前を呼びに来ますので中に入ります。
大使館の建物内にスマホやカメラは持ち込めないので、電子機器は門の横にある棚に置いていくことになりますので注意してください。
申請に必要な情報は紙にメモしておくようにしましょう。
<申請の流れ>
- トランジットビザを申請に来た旨を伝える。
- 申請用紙を2枚くれる(英語表記)ので記入。
- パスポート、パスポートコピー、ビザコピーと合わせて申請書類を提出。
- 最後にもう1枚別の用紙にサインして終了。
パスポートは返却されるのでホールドされません。
2名ほど英語を話せるスタッフがおり、結構親切に申請書類の書き方をフォローしてくれます。
トルクメニスタン大使館は悪い噂がたくさんあったので、このスムーズさには拍子抜けでした。
また、トランジットビザなので、
- 入国日・場所
- 出国日・場所
について詳しく確認されます。
申請書類には、トルクメニスタンの訪問都市名を書く欄がありますが、僕の場合はアゼルバイジャン抜けなので、
Dasogas(タシャウス) → Ashgabat(アシガバッド) → Turkmenbasy(トルクメンバシ)
所要日数5日間で提出しました。
たぶん、面倒なことになるので地獄の門があるDarvaza(ダルヴァザ)の名前は書かないでください。
受け取り日は通常5営業日後ですが、金土日は営業日に含まれないため、実質10日後くらいを指定されることが多いです。
入国ギリギリ直前を受け取り日を指定されるとスケジュールがカツカツになるので、入国日は申請日からある程度余裕を持たせた方が良いです。
6.受け取りまで何をするか
だいたい1週間以上は空くことになりますので、この間にウズベキスタンの主要都市であるサマルカンド、ブハラ辺りを周遊するのがいいと思います。
僕も、申請後にサマルカンドに3泊、ブハラに2泊してまたタシケントへ戻りました。
ウズベキスタンには最新鋭の高速鉄道が通っており、タシケントからサマルカンドまで2時間、サマルカンドからブハラまで1.5時間くらいで移動することができちゃいます。
7.大使館でビザ受け取り
受け取り日には、また朝早く起きてウェイティングリストに記帳が必要です。
もうひと頑張りです。
順番が回ってきたら大使館の中に入り、ビザを受け取りに来た旨を伝えます。
ビザができていればその場で即ビザが発行され、パスポートにペタッと貼ってくれます。
少し前までは一度パスポートを預けてまた夕方大使館に来ないとビザが発行されなかったようなのでこの対応にも結構びっくり。
ズバーン!
見事トルクメビザゲット。
手数料は55USDです。
僕は100USDで支払いましたが、きちんとUSDでお釣りをくれました。
今回のケースですが、
- 火曜に申請
- 翌週水曜に受け取り
なので申請から8日目に受け取りができたことになります。
きちんと取得できるか不安だらけだったトルクメニスタンビザでしたが、大使館の人も割と丁寧だし、パスポートホールドは一切無いし、朝早起きしなきゃいけない点以外は、かなりスムーズだったと思います。
そんな感じで無事、トルクメニスタンに突入ですが、やはりビザ関連の制度は流動的なので、最新情報にご注意ください。
<追記>
後日、旅仲間からの情報で、タシケントのトルクメニスタン大使館でも、頼めばビザの国境受け取りができるとのことが分かりました。
これならタシケントに戻ってこなくてもそのままウズベキスタン横断してトルクメニスタンに入れるので、効率良く旅ができそうです。
<再・追記>
↑でトルクメニスタンビザを国境受け取りにした友人ですが、ヒヴァでビザの確認の電話を大使館へ入れたところ、まったくつながらず、結局トルクメニスタンを断念されたそうです。
ということで国境受け取りがスムーズにできるか否かは不安定なよう。
別の方の話では、ロシア語で会話しなければならないとかいう噂もありますし・・・
ということで確実にビザを受け取りたい方は大使館を推奨します。
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