いよいよダナキルツアー最終回。

小さな村の宿で、小学生の頃の林間学校のようにみんなで雑魚寝して明けた朝。

この日はこのツアーの目玉、エルタアレ(Erta Ale)火山へ向かいます。

世界で最も火口を身近で見られることができるとか。

天候によっては近づけないタイミングもあるとかでどうなることやらです。

 

準備と日程表についてはこちら。

 

 

地獄のトレッキング

この日の旅程は長いです。

適当に休憩しながら、物凄く悪い道を4WDでひたすら進んでいきます。

途中から道路が無くなって、草原みたいなところを走ります。

突然ラクダやダチョウが走って横切ったりとカオスだし、車が縦にガンガン揺れます。

ガイドの説明では、世界最悪の道を走るツアーだとか?

確かにめちゃめちゃです。

火山に近づいてくると、最終的に岩山みたいになっているところに車で乗り上げていきます。

いつ車がぶっ壊れでもおかしくないような状況ですが、さすが世界のトヨタ。

 

夕方になるとようやっとエルタアレ火山近くのキャンプ地に到着しました。

ここで夕飯を食べつつ、少し休憩します。

ここから火山へ徒歩で向かうのですが、気温が高いので日中歩くのは無理。

日が沈んでからトレッキングを開始するのです。

 

しかしこのトレッキングがまたしんどい。

真っ暗で何も見えない道を、ライトを照らしながら進みます。

微妙な傾斜と、ゴツゴツしている岩の足場のせいで油断していると怪我をします。

実際毎回怪我人が出るらしいです。

僕らのメンバーの中でも、転んで怪我をした人が3人くらいいました。

ちゃんとしたシューズと長ズボン、ヘッドライトを忘れないでください。

 

ただ、僕らを先導するガイドは何故か超早いスピードで歩いていきます。

意識して早歩きしないとついていけないレベル。

怪我してる人もいるのに。

友達の女の子が途中でぶちきれてました。笑

でもサンダル履きでライトも無い状態でスタスタ進んでいく現地のアファール族ガイドは凄すぎる。

絶対真似できません。

 

そんな感じで歩き続けて約3時間。

疲れてもう休みたーいとなってきたところで火口が見えてきました。

 

真っ暗な中ぼんやりと浮き上がる火口。

地獄の入口が見えてきたような感じ。

火山をぐるっと回り込んで頂上付近まで登っていきます。

 

 

地獄の入口

夜中の11時くらいになって到着です。

少し休憩してから、火口のギリギリ近くまで行きます。

この辺りは本当に気をつけてください。

足を踏み外したりすると、普通に死ねます。

 

ヤバい・・・マグマが流れてるよ、目の前で・・・

予想してたより遥かに火口の近くまで来るツアーでした。

 

火口の崖ギリギリまで近づくと、ガイドから

それ以上前に出るな!

と指示がありました。

 

目視で火口のマグマなんて見れますかね?普通。

写真とか動画だと伝わりにくいんですが、本当に圧倒されました。

見入っちゃいました。

トルクメニスタンの地獄の門も凄かったですが、こっちはガチの天然の火山です。

地獄度は雲泥の差です。

たまに熱風が吹いてくるのでめちゃめちゃ暑いです。

 

なんかカッコイイ写真が撮れました。

火山の炎の中から現れた悪魔おっさん達です。

 

世界一周婚活トラベラーことモン太さんもこのとおり。

さすがの火山にはビビっておられました。

 

そんな感じで1時間くらい見学し、さて戻ろうというとき、突然突風が吹いてきました。

すると僕が被っていたキャップがフワッと浮き上がり、そのまま火口へ吸い込まれていきました。笑

ポーランドで買った防止が火山の生贄に・・・

びっくりしましたが、なんか自分の痕跡を残せたかもしれない?という意味不明な満足感がありました。

 

死ぬ前にこんな光景が見られて本当に良かったです。

いや違うか。死んだらこういう場所に行くのかもしれないですね。笑

 

 

そして火山見学後は、火口付近の岩場にマットレスを敷いて、まさかの星空キャンプでした。

まさかこんな場所で星空ベッドするとは思ってなかったです。

寝ている間に火山活動活発になったら完全に逃げられないし全滅するポジションです。

でもまあいい経験です。

 

 

でかい温泉

仮眠後、日が昇る前に下山しました。

太陽出ちゃうと暑くて歩けなくなっちゃうので。

 

その後はふもとのキャンプ地まで戻り、メケレ方面へ出発。

途中、Afrera湖という場所に立ち寄ります。

 

こんな感じのどでかい湖。

波も立っています。

で、普通の湖と違うのが、水があったかいというところ。

つまりでかい温泉です。

 

ダナキルツアー中は、過酷な気候の中動き回る割に、ほとんどシャワーを浴びることができません。

水浴びしたかったら水着を持ってきてAfrera湖に入りましょう。

でも綺麗ではないので、周りの人はあんまり入ってなかったかな。

 

 

そんな感じで日が暮れる頃にはメケレに戻ってきます。

エルタアレ火山ではほとんど寝てなかったので、最終日はみんな車でずっと爆睡していました。

僕は途中目が覚めちゃったのでアファール族のドライバーと話してましたが、彼がなかなかいい奴。

ダナキルツアーのガイドになるために英語を勉強し、何年も修行したらしいです。

エチオピアでは、それだけいい給料をもらうことができる職なんでしょうかね。

最後にお別れする際に、気持ち多めにチップを渡しときました。

 

 

という感じのダナキルツアーでした。

移動時間が長いですが、塩湖、ダロール、エルタアレ火山と、全てこの世とは思えない不思議で壮大な地球の景観を楽しむことができます。

ツアー代は高いですが、やはり参加して良かったと思いました。

自然が好きな人にはおすすめです。

 

この後はひとまずアディスアベバへ戻り、休憩してからエチオピア南部の少数民族の村へ向かいます。