2012年の話です。

 

社会人4年目で異動となり、入社以来激務だった前の部署とはうって変わって暇でした。

割と有休もとりやすかったので、夏休みに1週間くらい休みをとってタイとカンボジアに行きました。

実は、このときまでアジアといえば行ったことがあるのは台湾、香港、シンガポールみたいな超先進地域くらいだったので、旅人の登竜門であるタイやカンボジアははじめてでした。

 

そして、旅にはつきもののぼったくりや詐欺も初体験でした。

(それまでは安全なところしか行ってなかったんですね。)

 

 

初バックパック

初代バックパック

かなり陸路移動をするのでさすがにザックの方がいいと思って購入。

deuterの25Lくらいのやつ。

トレッキングと併用で使ってました。

 

スワンナプーム国際空港

スワンナプーム国際空港

LCCを使うとドンムアンの方に行きます。

 

普通にバンコク市内を散策

ワット・ポー入口

ワット・ポー入口

当時は200バーツ/人。高いと思う。

でも僕がお寺の雰囲気が好きなので、入場料を払って敷地内の日陰でぼーっとしていることが多いです。

 

ワット・ポーの仏像

ワット・ポーの仏像

これがあの有名な!

足の裏の指紋っぽい模様がいいですね。

 

カオサン通り

カオサン通り

世界中の旅人が集まるストリートですが、今は欧米人を中心としたパーティーピーポーが集まり、夜通し馬鹿騒ぎしています。

学生くらいの頃に行けばはまったかも。

 

でも空港からのアクセス悪いですよね。

はじめて行ったときは行き方が分からず、パヤータイ辺りでタクシーを捕まえ、結構高い金を払っていきました。

今は安い市バスでさらっと行けるようになりました。

 

 

タクシードライバーは日本人観光客だと分かると、ホテルのフロントで頼んだとか以外のシーンでは、メーター使わず絶対に100%吹っかけてきますよね。

 

ちなみにドライバーに

「どうしてメーターを使わず言い値で価格を提示してくるの?ツーリスト価格ってやつ?」

と聞いたら、

「I think you know.」

とか言われてしまいました。

「ですよね・・・」

 

 

その後、どうしたらメーター使ってくれるんだろうと思い、タイ人に聞いてみると、「タイ語で目的地を言え。」と言われたので、一生懸命タイ語の発音を教えてもらい、そうしてみました。

そうしたら在住者だと思われ、普通にメーターで計算してくれました。

言い値とメーターだと、価格が3〜4倍くらい違って驚きました。

 

coffee world

Coffee World

何故か凄い好きなカフェ。

カオサン行くと必ず行ってくつろぐし、その他の場所でもあればとりあえず入ります。

日本にもつくってくれないかな〜

 

バンコクの有名な詐欺

ビッグ・ブッタ

ビッグ・ブッタ

問題の写真。

 

バンコクに慣れてる人ならピンと来るかもしれないですが、某有名な詐欺に引っかかると連れて行かれます。

 

このイベントは王宮やワット・ポー周辺でうろ付いていると高い確率で遭遇できます。

普通に歩いていると、男が近づいてきて、

 

「どこ行くんだ?王宮?王宮は今日は休日で閉まってるよ。残念だね。でも君はラッキーだ。今日はいつもは輸出用の卸しかやっていないタイのシルク工場が一般客向けに公開されているんだ。そこへ行って是非タイシルクのスーツを買うといい。セールだから安く買えるよ!」

 

とか言ってきます。

 

「へーそうなんですか。どこにあるんですか?」

 

とか言ってリアクションしてしまうと、

 

「地図を見せて。場所をチェックしてあげる。あと、今日はビッグ・ブッダとラッキー・ブッダがタダで見れるから、そこへも寄った方がいい!君は本当にラッキーだ。トゥクトゥクだったら30バーツくらいだから僕が交渉してあげるよ。」

 

とかいう感じでいつの間にかトゥクトゥクが手配されてしまいます。

 

僕らは暑さで疲れていて、特に後の予定もきちんと決めていなかったので、何となく乗ってしまいました。

 

そしてビッグ・ブッダがある寺院に。

なるほど、確かにまあまあでかい。

 

しかし周囲に観光客が全然いないので、この時点でかなり怪しいです。

 

その後、ラッキー・ブッダのとこへ行き(全然ラッキーな雰囲気じゃない仏像)、写真を撮っていると、一人のビジネスマン風の男が話しかけてきます。

 

「ハロー、日本人かい?僕は外資系の保険会社に勤めているんだ。今日は休日だから、このようにラッキー・ブッダを拝みに来てるんだ。」

 

男は緊張を解くためにいろいろ世間話をしてきます。

悪い人は最近の国際情勢に詳しいです。

日本で最近あったニュースなどもよく知っています。

 

「ちなみに僕の来てるスーツはタイのシルク製品なんだ。年に一回一般客向けに公開されるんだけど、そのときのセールで買ったんだ。え?君も行くの?それは凄いラッキーだ。普通に買うよりも半額以下の値段で買えるからね!ところで君は随分英語が上手だね〜」

 

こんな感じでノせてきます。

 

そしてトゥクトゥクのところへ戻り、最終的に、タイシルクのスーツが格安で買えるという「タイファクトリー」というところへ連れて行かれます。

 

着いてみると、しょぼい小さいお店でした。客もいないし。

入るやいなや店員が寄ってきてまくし立ててきます。

 

「いらっしゃい!いつもは輸出専門なんだけど、今日は一般客向けセールをやってるんだ。君は凄くラッキーなときに来たね。タイの高級シルクのスーツが格安で買えるよ。」

 

猛暑の中ボーッとしながら言われるがままについてきたけど、何か聞いたことがあるような流れだなーと思い始めてました。

 

あ、これは地球の歩き方とかに載ってる有名な詐欺では?

 

タイファクトリーの店員は、かなり優秀な営業マン(?)らしく、丁寧にいろいろな商品の紹介をしてくれます。

そして気付くと女性店員が体の寸法などを測りはじめ、

 

「これだったら2着で20,000バーツだけど、今日はセールだからネクタイを2本つけて同じ値段だ!あ、カードだと手数料が高くなるから現金で払いなさい。無ければ外のATMで下ろしてくるといいよ。」

 

とか言って会計の話になっていきます。

悪い人は必ず現金でしか払わせようとしません。

また、写真を撮られるのを極端に嫌がります。(お店の写真を撮ろうとしたら拒否されました。)

 

このときに完全に詐欺だと理解していた僕は

「高過ぎるよ。」

「スーツはたくさん持ってるんだよね〜」

とか言って渋ってどうやって帰ろうか考えていましたが、一緒に行った友人が何故か、割と乗り気で買う気になってました。

 

いやいや、日本の安いスーツ屋行った方が同じ値段でもよっぽどいいもの買えるよ、と思いましたが、この頃は僕もまだ適当にあしらうことに慣れていなかったので、値切ったり、カードで買わせてよと、ダラダラと交渉し続けました。

 

こいつら全然引かない。営業の鏡だとさえ思いました。

 

その熱心さにおもしろくなってしまい、僕も店のいろんな商品を見せてもらったり、世間話をしたりしてとにかく暇つぶしをさせてもらいました。

 

 

 

 

 

 

そして最終的に買ってしまいました。

 

スーツ上下と、ワイシャツ2枚、ネクタイ2本で12,000円。

相当値切った上でカードで支払いました。

 

「EMSだと2週間くらいかかるよ、もっと早い特急便にしなよ。」

とか言われつつ、結局安いEMSにしたんですが、帰国したら既に家に不在配達票が入ってて、ちょっと笑った。

 

タイファクトリーのスーツ

タイファクトリーのスーツ

物凄いありえない梱包をされています。

 

ネットで調べる限りサイズがメチャクチャで、生地も適当、着れたものではない、とのことのですが、意外にもパンツとワイシャツがジャストフィットしてしまい、しばらく普通に着てました。

ジャケットはかなりタイトなつくりだったので、デニムと合わせて普段着として着たり。

まあでも、生地が弱いのでダメになるのも早かったですが、1シーズンくらいは使えたので元はとれたのかな?

ちなみにネクタイは100均で売ってるポリエステルのペラペラのやつだったので速攻捨てました。

 

タイファクトリーじゃなくて宝石屋のパターンの場合もあるようですが、宝石とかアクセサリーだったらまず買わなかったでしょうね。

 

このとき、むかついたりショックだなと思わず、むしろ、最初に声をかけて来た人から最後の店員までみんながつながっていて、手数料が落ちるような仕組になっていることに感心してしまいました。

 

これが詐欺の手口としては一般的なんですよね。

 

悪い人の特徴

その他にも明らかに詐欺だと思われる勧誘をいろいろ受けましたが、詐欺や悪い人には以下のような特徴があります。

 

・ 偶然を装う。

「今日は〜(観光地の名前)は休みで閉まっているんだ。」

「交通規制しているからこの先は通れないよ。」

とか予期していないことを言ってこちらのスケジュールを遮断し、困らせてから自分の提案で解決しようとしてくる。

インドとか、街中で話しかけてくる人ほぼ全員がこんな感じです。

 

 写真を撮られることを嫌がる。

僕の経験上海外では、宗教の戒律が厳しい国とかは別にして、普通の優しい人はどちらかというと写真に撮られたがるケースが多いです。

その後お金要求されたりしますが。

 

・ 現金でしか支払を受けない。

カードだと履歴が残り足がついてしまったり、後でキャンセルが出来てしまう可能性があるためですね。

 

・ ちょっと得をさせる。

ジュースやご飯を奢ってくれたり、タクシーやトゥクトゥクのような乗り物の代金が安かったり。

(後で手数料が落ちてくるので安いんですが。)

 

・ やたらほめる

「君は英語が上手だね!」とか全然英語喋られない人に対しても言ってくる。

 

・ 焦らせる。

焦らせることによって、判断力を鈍らせようとしてきます。

 

 

海外では日本じゃ考えられないくらいいろんな人が話しかけてきます。

旅中は基本、孤独なので、現地の人に優しくされるとつい嬉しくなってしまいますが、悪い人はそこら中にいますので気をつけなければなりません。

特に観光名所になっている場所は勝手にガイドをしてきたり写真を撮ってお金を要求してくる人とかで溢れています。

ちょっとぼられるくらいなら良い話のネタで済みますが、中には本当に悪質で、身ぐるみ剥がされたり、最悪、死に関わるレベルのものもあります。

 

トラブルに遭わないようにすればいいのか

安全に旅をするためには、怪しいと思った人には関わらなければいいのです。

客引きがたくさん声をかけてきても、怖い顔して「No!」と言っていればだいたい引き下がってくれます。

そうして余計なコミュニケーションをとらずにしていれば、余程じゃない限りトラブルに遭うことはほとんどありません。

 

でも、それをやってしまうと旅がおもしろくなくなってしまうんですよね。

(中には本当に優しいだけの人もいますし。)

 

バンコクのコテコテ詐欺のようなものに遭遇してしまうのはちょっと油断し過ぎでしたが、今は、普通に金を吹っかけてくるくらいの人だったら、とりあえず冷やかしついでで話を聞いてみようかっていうくらいのスタンスが一番旅を楽しめるんじゃないかなと思ってます。

 

この、とりあえず首を突っ込んでコミュニケーションをとってみようという考えになれるかが、普通の旅行客と旅人の一つの違いなのかもしれませんね。

 

 

そしてこの後、陸路でカンボジアのシェムリアップへ向かいます。

 

 

つづく