ウズベキスタンからトルクメニスタンへ突入し、無事その日中に地獄の門へたどり着くことができました。

真っ暗闇の砂漠の中、ゴウゴウと燃えるその姿はとても不思議で、しばらく見とれてしまうほど。

その日はそのまま野宿することにし、ガスクレーター周囲の少し硬くなっているところにテーブルクロスを敷いて星空の下眠りにつきました。

結構寒かったです。

 

そして翌朝見た地獄の門。

思ってたより浅いです。

やっぱり夜見た方が迫力がありますねここは。

昼間見たクレーターは、ドラゴンボールで天津飯が気功波を打った後のような感じでした。

 

 

ダルヴァザからアシガバッドへヒッチハイク

地獄の門から、再び1時間半かけて荷物を置いていたチャイハネへ戻ります。

人懐っこそうなチャイハネのおっちゃんが満面の笑顔が迎えてくれました。

一息つくのもつかの間、この日はトルクメニスタンの首都アシガバッドまで行かなければなりません。

しかしこの、道路沿いに掘っ立て小屋のようなチャイハネが数件あるだけのダルヴァザから移動するには、道路を走ってくる車を捕まえて乗り込むしかないのです。

つまりヒッチハイク。

 

こんな何もない幹線道路沿いでひたすら車を待ちます。

ちなみに、ウズベキスタン近くの街クフナウルゲンチやタシャウスから出発したアシガバッド行きバスがお昼前くらいに通るらしく、それを捕まえられればかなり安くアシガバッドまで行けるようです。

が、僕らのときは、停まらずに通り過ぎてしまいました。

満員っぽかったせいかな・・・

タクシーらしき車も何回かやって来ますが停まってくれない。

乗り合いタクシーって基本的に満員にしてから出発するから途中乗車が難しいんですよね。

 

ヒッチハイクし始めてから1時間後、ようやく車が1台停まってくれました。

乗り合いっぽいですが、ちょうどあと2人乗れるよう。

トルクメニスタン含め中央アジアって、普通の人がタクシーみたいなことやってて、みんなその辺でヒッチハイクしてお金払って一緒に乗せてもらっていったりするんですよ。

それ系のやつだったかもしれません。

で、もう待っても次いつ停まってくれるか分からないので乗車することに。

 

ダルヴァザ → アシガバッド郊外までのタクシー: 5USD/人

 

You達、なんであんなとこでヒッチハイクしてたんだ?

チャイハネに宿まってたのか?

みたいなことを聞かれました。

 

地獄の門へ行ってたんだよ!

て答えると、

 

ああ、あれか!

そうだこの先にもガスクレーターがあるんだぜ!

 

ええ〜!!

こんなのもあるんだ。

地獄の門からアシガバッド方面へ少し南下した辺り。

ここもガスクレーターだったらしく、今は水で埋められてます。

第二の地獄の門があるなんて情報は知らなかったです。

 

 

そんな感じで途中、民家のような凄くローカルなチャイハネに連れて行ってもらって昼ごはんを食べたりしながら3時間くらいでアシガバッド近郊へ到着。

で、ドライバーのおっちゃんはここまでしか乗せられないとのことなので、降りて再度ヒッチハイク開始。

今度は車もたくさん走っている場所だったのですぐ停まってくれました。

これも普通のタクシーじゃなくてたぶん一般人だったと思います。

そして市街地にある目星をつけていたホテルの前まで連れって行ってもらいます。

 

アシガバッド郊外 → ホテルまでのタクシー: 3.5マナト/人(約115円)

 

奇妙な白い街アシガバッド

お昼前にダルヴァザを出発してアシガバッドに着いたのは15:00近くでした。

 

アシガバッドの第一印象は、砂漠の中に突然現れた不思議な”白い”街。

 

<現在地はここ>

アシガバッド(Ashgabad)

気温:最高35〜40℃ 最低26〜28℃(2017年6月)

アシガバート(Ashgabat)ともいいます。

いわずとしれた独裁国家トルクメニスタンの謎の首都。

Wikipedia情報だと、「愛の街」という意味があるとか。

 

とにかくやたら白い。

実は街の建物の大半が大理石でできているんですこの街。

しかも自国からとれたものではなく、イタリアやトルコなどから輸入し、1兆円をかけて建設したらしい・・・

いくら独裁国家だからといってもそんな資金どこから出てくるんだろう・・

 

が、この国は実は結構お金を持っている国。

その理由は天然ガスと石油という重要資源を持っていること。

特に天然ガスは世界第4位の埋蔵量を誇るとか。

そりゃあ、あんな何十年もガスクレーター燃やし続ける余裕がありますよね。

 

で、その結果、政府はお金を持っているので、電気、ガス、水道料金を始め、義務教育など公共サービスの多くが無料らしいです。

だから独裁国家だけど、それなりに裕福なので国民はあんまり政府に対して不満を持っていないし、楽しく生きている。

自由、民主主義だからといって幸せになれるとは限らないという良い例かもしれません。

シンガポールと同様、そんなこともあって、明るい北朝鮮なんて呼ばれることもあります。

 

治安もいい。

街中に警察がいますからね。

自販機なんて久々に見ました。

 

街中を少し散歩してみました。

非常に計画的に整備されていて、ゴミも落ちておらず、綺麗な街です。

でも人がほとんど歩いていない。

何だか凄く奇妙。

 

ぱっと見何の建物なのか分からないものが多いです。

ちなみに写真はモスク。

 

これは大学みたいです。

宮殿みたいですね。

 

社会主義の国には結構多い、レーニンの像もありました。

 

街の中心部にあるバザールも白いです。

 

中は割と普通。

写真撮っちゃいましたが、撮影禁止みたいです。

 

アシガバッドは平和で綺麗な街ですが、一つ気をつけないといけないものが警察です。

中央アジアの国らしく、そこら中に警官が歩いていて見張っています。

で、政府系の建物は撮影禁止。

うかつに撮影していると注意されるか、運が悪いとしょっぴかれて罰金です。

僕の旅仲間の人は、わざと写真を撮らせてその後連行して賄賂を請求するという悪質なトラップにやられています。

アシガバッドの街中で写真を撮るときは周囲によく気をつけてください。

 

これも隠し撮り。

中央にいらっしゃるのがトルクメニスタン大統領様。

今度スポーツの祭典があるらしく、そのユニフォームでしょうかね。

これに限らず街中のいろいろな場所に大統領の肖像画や写真が飾られています。

 

アシガバッドで泊まった宿

宿情報です。

実は、アシガバッドに来た外国人旅行客がかなり困るのが宿泊する場所。

というのも、観光客があまり来ないせいか、ホテル自体が少なく、更に外国人が宿泊できる安宿はほぼ存在せず。

あるのは1泊1万円もするような高級ホテル。

普段1泊10ドル以下くらいの宿を選んで旅している僕らにとっては最も苦手とする都市です。

そこで、アシガバッドには、日本人バックパッカーがよく泊まる、Syyhat Hotelという定番の安宿があるんですが、ネット検索すると超汚い、ネズミや南京虫が発生するなど、ろくな情報が出てこなく、僕も他に候補がないか悩んでました。

そこで、ウズベキスタンで会った旅人から情報提供してもらった別の宿に行ってみることに。

 

HOTEL DAYHAN

 

Google Mapには出てこないですが、maps.meで検索すれば出てきます。

 

ツインルーム1泊: 50USD

 

2人でシェアしました。

Syyhat Hotelがシングル1泊25USDなんで実質同じですね。

部屋はまあまあで、バルコニー付き。

ただし朝食はありません。

Wi-Fiも当然のように無い。

 

水回りは汚いですが、まあ許容範囲。

お湯も普通に出ます。

 

 

エアコンもあるし、それなりに快適でしたよ。

複数人でアシガバッド宿泊する方がいれば、一つの候補として考えてみてもよいかも。

ちなみに、ここのフロントでは1USD=6.2マナトと公式の倍近くのレートで両替できました。

 

さて、灼熱の中長距離移動に野宿と、過酷な旅が続いてきたんでアシガバッドではとにかく休むことに。

バザールのレストランで飯食ってビール飲んだらすぐに爆睡してしまいました。

だいぶ疲れがたまっていたみたいです。

 

 

ドンドンドン!

 

はい?

 

深夜、突然物凄い勢いで部屋のドアを叩く音で目を冷ましました。

時計を見ると1:00頃。

 

ドンドンドンドン!

 

こんな夜中にホテルの部屋に来る奴なんて一体誰だろう。

宿のスタッフ?

警察?

もしくは強盗?

 

いろんなことを考えましたが特に犯罪系だったとしたら非常にマズイです。

最初無視してそのまま寝ようとしましたが、ノックが鳴り止まない。

 

ドンドンドンドン・・・

ガチャガチャガチャ・・・

 

無理矢理入って来ようとドアノブを回す音も聞こえてくる。

怖くなってきましたが、あまりにもしつこいので、ドアの前まで行ってこちらも声をかけてみます。

 

ハロー?

ホワッツ?

 

アー・・・ハロー・・?

 

何か女性の声が聞こえてきた。

相手が女だったらいざとなれば何とかなるかも。

 

意を決してドアを開けてみます。

そこには結構若いロシア人らしき女性が立っていました。

 

ハーイ・・・

アー・・・ドーヨーハヴ、シガレット?

 

旧ソヴィエトだけあって、トルクメニスタンのアシガバッドにはロシア人が結構住んでます。

そして前回も書きましたが、トルクメニスタンではタバコの販売・喫煙が禁止されています。

闇タバコも非常に高いので、タバコが好きなロシア人は、こういう外国人が泊まってそうなホテルに来てタバコをせびるのかもしれません。

でも僕は貴重なタバコをあげたくなかったので、

 

シガレート、ニェット、ニェット!

 

とタバコは持ってないアピールをしました。

すると今度は、

 

ノー?

ウーン・・・

◯※×△?

 

うん?

 

ロシア語で全然分かりません。

何回か聞き返していると、

 

オー、セッ◯スセッ◯ス!

 

ああ、なるほど・・・

売春婦ですね。

 

中央アジアやコーカサス地方には多いと聞いていましたが、トルクメニスタンにもいるんですね。

結局、

 

ノー、アイゴートゥースリープ!

 

と言ってドアを閉めて寝ました。

外国の宿でこういうの初めての経験だったのでかなり怖かったですが、とりあえず売春婦で良かった。笑

 

Hotel Dayahan、まあまあ良かったですが、こういうこともあるかもしれないので、泊まれる方は気をつけてください。