インド旅序盤に滞在したケララ州フォートコーチン。
観光地としての人気が高いため長期滞在する外国人も多く、宿泊施設や飲食店、スーパーなど、生活に必要なものはひととおり揃っていてとても便利。
そして南インド有数の貿易港として栄えるこの街は、過去にポルトガルやオランダ、イギリスの植民地だったこともあり、コロニアルな雰囲気の街並みが色濃く残っています。
お店の外観や飾りがさりげなくお洒落で、芸術的な創作品が街中の諸所にちりばめられている。
街歩きしていてなかなか楽しかったので、そんなアートなフォートコーチンの写真を少し紹介します。
フォートコーチンで賑わいを見せるクイーンズストリート近辺。
オシャレ感が滲み出ています。
お洒落にたたずむお店
おとぎの国のようなデザインのお店。
これは実はベーカリーです。
古いガレージを改造したような本屋。
ヴィンテージ感が出ていますね。
色彩豊かなお香。
衣類や雑貨、アクセサリーなどのお店もたくさんあり、お土産にも困りません。
インドの普通の街中にはあまりない洒落たカフェもあちこちに。
風通しが良く、ファンが回る涼しいカフェで、コーヒー飲みながらインターネットや読書をすることも可能です。
こちらはROSE GARDENというレストラン。
カレーに飽きたら、普通の食堂よりちょっと高いですがこんなオープンテラスのレストランでスパゲティやピザを食べることもできます。
ここではビールも飲めます。
インドの普通のレストランでビールを出すところでは、基本的にお酒はメニューに載っていない。
店員に聞くとこっそり出してくれますので、ビールを普通のマグカップに注いで、缶は周囲から見えないように床に置いて飲みます。
レストランの壁に古い時計やランタンがアンティークのように飾ってありました。
このセンス好きです。
街中にちらばめられたアート
フォートコーチン地区にはいたるところにこんなラクガキペイントアートが。
インドの作品は色使いが鮮やかですよね。
単なる崩れかけた壁が、一つの芸術作品のように見えてきます。
チェ・ゲバラ先生の絵もよく見かけます。
DYFIはDemocratic Youth Federation of Indiaという組織の略称。
ゲバラは彼らのシンボルマークのようになっているようです。
そして思わず唸ったのはこのおっさんの絵。
コーチンのインド人漁師を描いたものかと思われますが、日焼けした肌に襟付きシャツに腰布という南インドならではのファッション、少しくたびれた感じで道に座り込み、哀愁を帯びた目でこちらを見つめてくる表情、全てがリアルです。
これ描いた人のセンスはかなりのものだと思います。
哀愁を感じるビーチ
ビーチエリアにもアートのセンスが光ります。
魚の背びれの前にあるのはペットボトルです。
ゴミとかをリサイクルしてつくっているようですが、まるで、小学校のときの夏休みの自由工作を凄く壮大にしたような感じ。
ビーチ沿いにはベンチがたくさんあってくつろぐことができます。
奥に歩いているカラフルなサリーを着た女性と、足を組んでこちらを見つめるおっちゃんの対比がいい味を出しています。
これはチャイニーズフィッシングネットと呼ばれる、コーチン独特の漁法。
大きな網を海に沈めて魚を誘い、一気に引き上げます。
朝などの時間帯で、タイミングが良ければたくさんの魚が獲れているところを見ることができます。
大昔から使われている装置が、とても渋い感じです。
僕は海岸でぼーっとしながらこの漁の風景を眺めるのが好きでした。
腕を組み遠くを見つめるじいさん。
一体何を思っているんでしょうか。
絵になりますね。
如何でしょうか。
芸術にほとんど興味の無い僕でも、この街が持つセンスの良さには強い刺激を受けました。
小さい街で観光スポットもそれほど多く無く、人によっては退屈に感じるかもしれませんが、お洒落な街並みとそこに住む気の良い地元の方々が作り出す雰囲気が気に入り、結局僕は4泊しました。
また、僕は行きませんでしたが、ここから南方面に向かって、ボートに乗ってマングローブを旅するバックウォーターツアーなんかにも行けます。
日本からだとバンガロールやチェンナイの空港から入って鉄道で来るか、乗り継いでコーチンの空港にそのまま来ることもできます。
とても落ち着いているので、ゴアのビーチなんかの雰囲気が合わない方には、南インドで随一おすすめる場所です。
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