チェンナイ3日目、デモによる影響はかなり落ち着いたようで、街中のお店も普通に営業を再開しています。
朝、宿をチェックアウトした後、チェンナイ・セントラル駅の外国人予約オフィスへ駆け込み、カーニャクマリ行きのチケットを検索してもらう。
昨日とはうって変わって親切なインド人女性が対応してくれました。
スリーパー(エアコン無しの寝台)はウェイティングリスト(※)がかなり後ろの方だから厳しいかも。
A/C3(エアコン付きの3等寝台)はちょっと高いけど何とかなるかもね、どうする?
仕方ないですね〜A/C3でお願いします。
※インドの鉄道は座席が埋まっていても、直前にキャンセルが大量に発生するため、ウェイティングリストという形でチケットを予約することができます。
ウェイティングリストの番号は、乗車日までの間、キャンセルが発生する都度繰り上がっていき、当日に座席の有無が確定します。
チェンナイ・エグモア駅→カーニャクマリ駅行きの鉄道チケット(エアコン付3等寝台): 1,095ルピー(約1,835円)
チェンナイからカーニャクマリへは、カーニャクマリ・エクスプレスという寝台列車が運行されています。
購入したチケットを見るとウェイティングリストはNo.8。
(一桁台なら何とかなるかな・・・たぶん外国人枠だし。)
予約チケットは、そのままだと列車に乗ることができないので、出発駅のオフィスへ行って座席を確定してもらわなければなりません。
その足ですぐさま列車が出発するチェンナイ・エグモア駅に行きます。
インドの鉄道駅にはENQUIRYという総合窓口が必ずあります。
ここで予約したチケットの座席情報を確認します。
見事座席を確保!
B1が車両番号、28が座席番号。
何とかチェンナイを脱出できそうです。
宿に預けておいた荷物をピックアップして、出発2時間前くらいにチェンナイ・エグモア駅に来ました。
ここでもみんな床に座ったり寝転がったりしてる。
僕も階段にだらっと座って出発時間を待ちます。
ちなみに、この日もATMではお金を下ろせなかったですが、ショッピングモールみたいなビルに入っている両替所が営業していたので100USDを両替しておきました。
これでしばらくは何とかなりそう。
お菓子とか飲み物を買っておきました。
インドの寝台では、こんな風に車両入口に座席表が貼り出されます。
ちゃんと僕の名前もありました。
3等寝台は、1コンパーメントに3段ベッドが2台、通路側に2段ベッドが1台置かれています。
日中はこんな風に折りたたまれていて、みんな下の段のベッドに座ります。
というわけで一人でくつろぎたい人は、一番上のベッドの方が楽。
僕のベッドは一番下だったのですが、一番上がお婆ちゃんで、乗り降りが大変だから代わってくれと頼まれました。
この時期の南インドは、朝晩結構涼しいです。
一方一番上のベッドだと目の前にエアコンがあります。
これは激寒・・・
いろいろ厚着して寝たのにも関わらず、夜中寒くて何度か目を覚まし、鼻水や咳がとまらなくなりました。
まだ薄暗い早朝にカーニャクマリ駅に到着。
大半の乗客は、手前の大きめの街ナーガルコイルで降りてました。
南インドのホテルで厄介なのが、24時間制というシステム。
チェックインの24時間後にチェックアウトしなければなりません。
したがって、朝早くチェックインすると、翌日も朝早くチェックアウトしなければならなくなり、時間に余裕がなくなります。
チャイを買ってしばらく駅のベンチに腰を下ろし休みます。
とても小さな駅で、人数も少なく、チェンナイなどの大都市にはない静寂が空気を包み込みます。
1時間くらい休んだ後に、街の方へ歩き出します。
駅から宿が集まっている海外近くまでは、歩いて10分くらいですが、鼻水と体のだるさが酷い。
完全に風邪をひいたようです。
インドで1回くらいは体調を崩すと覚悟していたものの、到着4日目で熱を出すとは・・・
しかもこんな何もなさそうな最果ての地で。
何回か書きましたが、外国の辺鄙な場所で風邪引くととても心細いものです。
普段は感じない、孤独感とかが一気に噴き出して、辛い気分になります。
何件かあたって、少し高めなもののホットシャワーがある宿にチェック・イン。
そしてとりあえず仮眠をとります。
カーニャクマリの宿は全体的に高く、ほとんどが800ルピー以上。
400ルピーくらいのやつもいくつかありますが、水シャワー(もしくは水桶形式)、Wi-Fi無しです。
お昼過ぎに目が覚め、少し体が楽になったので、シャワーを浴びて洗濯をし、海岸の方に向かいます。
カーニャクマリにあるインド最南端のコモリン岬
アラビア海、インド洋、ベンガル湾という3つの海が交わる場所で、ヒンドゥーの聖地の一つとして数えられています。
毎日、国内から多くの巡礼者が訪ねてくるとか。
メインガート
ここが一番賑わってるところ。
若い人が多く、おそらく学校の修学旅行の子達と思われます。
みんな海に入ってワイワイ騒いで楽しそうです。
インドの聖地って人がごった返していて物乞いや物売りでカオスな感じをイメージしていたけど、ここは割と静か。
水もそんなに汚くないので、沐浴とかしても大丈夫っぽいです。
風邪ひいているんでしませんでしたが。
ボートに乗って島の方へ渡ることもできます。
何故か男の僕に対して安っぽいヘアピンを必死に売りさばこうとしてきたお婆ちゃん。
でもちょうど髪が伸びて欲しかったので2つ買いました。
日本人の方が渡したと思われるチェキの写真を見せてくれました。
聖地だけあって不思議な雰囲気のある場所です。
ガート近くには食堂やお土産屋なんかも並んでいて、主にインド人の旅行者、巡礼者で賑わっています。
インド人の友達同士ってやたら仲良いので見ていて微笑ましいです。
男同士で手をつないだりして水辺で騒いでいます。
人々もとても穏やかな感じで、ここにあと2、3日いるのもいいかなーって一瞬思いました。
が、やはり辺鄙な場所だけあって、ATMからお金は出ない、インターネットも繋がらない。
体調が回復したのを見計らい、明日から移動開始しようと思います。
一応、ここは僕にとってのインド旅のスタート地点という位置付け。
カーニャクマリから、
こんな風にコルカタまでインドを時計回りに3/4周くらい、1.5〜2か月くらい旅しようと思います。
1つの国をこんな長く旅するのは初めて。
インド旅が予定どおりに進まないってことはチェンナイで既によく理解しました。
急がない、焦らない、怒らない、そして思うようにならないときはインドに身を任せるということを念頭に、じっくり周ろうと思います。
つづく
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