さて、エベレスト・トレッキング自分探し日記を全5回に渡ってお送りし、エヴァンゲリオン風に締めてみました。

 

第1話

大切な荷ほど重い[ネパール2]
いよいよエベレスト・トレッキング編スタートです。 前回もちょっと触れましたが、このトレッキングに対する僕の思い入れはなかなか...

第2話

探しもの[ネパール3]
エベレスト・トレッキング3日目 ナムチェに到着した翌日、目がさめると、霧は晴れていた。 標高3,400m以上の高地...

第3話

姿を現した悪魔[ネパール4]
エベレスト・トレッキング5日目 タンボチェを朝8:00に出発。 昨晩は果たして自分がこのまま旅を続けるべきなのか考えてしまい、こ...

第4話

生きていくための軸が無い[ネパール5]
標高4,350mのディンボチェ。 酸素はかなり薄く、朝晩の気温はマイナスまで冷え込む。 とてつもなく厳しい自然環境だ。 ...

第5話

神々の大地でアイを叫んだもの[ネパール6]
カラパタールからゴラクシェプのロッジへ戻った後は、お湯をもらい、先日出会った日本人のトレッカーの方からいただいたカップヌードル...

 

これだけ読んでると、

エベレストやばい、超辛いんじゃねえのか?

と思われそうですが、そんなことはありません。

確かに日程長いし、標高が高いから酸素が薄く歩くのは大変だし、朝晩は極寒だし、高山病になるリスクも高いですが、きちんと準備・計画して臨めば誰でもベースキャンプやカラパタールまで辿り着くことはできると思います。

僕なんかルクラまで飛行機使っている分一番楽なルートだし。

ナイーブになっている時期だったので、何か大変そうに見えるだけです。

 

というわけで、今回の僕の例を前提に、エベレスト・トレッキングをまとめてみました。

準備については以下の記事を参考にしてください。

エベレスト・トレッキングの準備をしよう![ネパール1]
つかの間のバングラデシュ観光を終え、ネパールに飛んできました。 インドへ再入国して鉄道とバスで行く方法もありますが、僕はルー...

 

 

1.トレッキング時期

今回は3月後半から4月頭にかけてでした。

気温については、日中は太陽の日差しが強いのでむしろ暑いくらいです。

朝晩は一気に冷え込み、標高が高い場所は普通に氷点下になります。

まあ、僕はあまり気にならなかった、というか10月に行ったモンゴルの方が寒かった気がします。

 

10月のモンゴル寒過ぎワロタ[モンゴル1]
しばらく更新ストップしそうなので連続で記事を書いておきます。 僕の旅の最初の目的地にしたのはモンゴルでした。 理由は、 ...

 

天気については、朝〜昼過ぎまでは晴れ、夕方くらいから霧がかり曇り出す、という感じした。

ベストシーズンは天候が安定する秋(9〜10月)らしいので、そこら辺りをおすすめします。

 

2.登山ルートと日程

僕の場合はこんな感じでした。

 

<トレッキングルート>

 

1日目

  • カトマンズからルクラへ空路でin。7:00発の便だったたが、結局11:00頃出発し、12:00前にルクラ(2,850m)着。
  • Namaste Lodgeに帰りの便の航空券を預ける。
  • 13:00 ルクラ発
  • 15:00 パクディン(2,650m)着
  • パクディンに1泊(Snowland Hotel & Restaurant)

 

2日目

  • 9:00 パクディン(2,650m)発
  • 16:30 ナムチェ(3,450m)着
  • ナムチェに1泊(Himalayan Sherpa Lodge)

 

3日目

  • 13:00 ナムチェ(3,450m)発
  • 15:00 シャンボチェの丘(3,900m)に登ったりして高度順応。
  • ナムチェに戻って1泊(Himalayan Sherpa Lodge)

 

4日目

  • 8:30 ナムチェ(3,450m)発
  • 15:00 タンボチェ(3,900m)着
  • タンボチェで1泊(Tengboche Guest House)

 

5日目

  • 8:00 タンボチェ(3,900m)発
  • 16:00 ディンボチェ(4,350m)着
  • ディンボチェで1泊(Yak Hotel & Restaurant)

 

6日目

  • 特に何もせずディンボチェ周辺を散歩
  • ディンボチェで1泊(Yak Hotel & Restaurant)

 

7日目

  • 8:00 ディンボチェ(4,350m)発
  • 16:00 ロブチェ(4,900m)着
  • ロブチェで1泊(Hotel Peak XV 15)

 

8日目

  • 8:00 ロブチェ(4,900m)発
  • 12:00 ゴラクシェプ(5,170m)着
  • そのまま荷物を置いてカラパタール(5,545m)登頂
  • ゴラクシェプで1泊(Buddha Lodge)

 

9日目

  • 7:30 ゴラクシェプ(5,170m)発
  • 10:00 エベレスト・ベースキャンプ(5,360m)着
  • 13:00 ゴラクシェプへ戻って昼食
  • 16:00 ロブチェ(4,900m)着
  • ロブチェで1泊(Hotel Peak XV 15)

 

10日目

  • 8:00 ロブチェ(4,900m)発
  • 15:30 タンボチェ(3,900m)着
  • タンボチェで1泊(Tengboche Guest House)

 

11日目

  • 8:00 タンボチェ(3,900m)発
  • お昼にナムチェに着いてHimalayan Sherpa Lodgeで昼食。スタッフにルクラのNamaste Lodgeに電話してもらい、帰りの航空券のリコンファームをお願いする。
  • 16:00 モンジョ(2,800m)着
  • モンジョで1泊(Sherpa Lodge & Restaurant)

 

12日目

  • 8:00 モンジョ(2,800m)発
  • 15:00 ルクラ(2,850m)着
  • ルクラで1泊(Namaste Lodge)

 

13日目

  • 7:00の便でカトマンズへ帰還。

 

という感じで、ルクラから9日間かけてベースキャンプまで行き、帰りは一気に3日くらいで下山しました。

トータル13日間のトレッキングで、ガイドブックなんかで紹介されている標準的なスケジュールです。

 

なお、僕はネパール出国の航空券を先に買ってしまっていたためルクラまで飛行機を使いましたが、もっとガッツリ登山を楽しみたい、もしくは飛行機怖い、という方はジリから行ってみましょう。

飛行機で行く場合は、お金かかるし遅延やキャンセルも頻繁にあるため、結構面倒くさいのです。

 

カトマンズ空港の国内線ターミナル

 

小さくて、遅延している飛行機を待つトレッカーで溢れることが多いです。

なお、ルクラまでヘリを飛ばしている業者もいて、そういったトレッカー向けに熱心にセールスしてました。

 

ルクラへ向かう飛行機はプロペラ機で、たいていこんな感じです。

かなり揺れるし、世界一危険といわれているテンジン・ヒラリー空港への着陸は超怖いし、飛行機苦手な人は発狂するかもしれません。

 

 

ただしジリからトレッキングを開始する場合、ベースキャンプ往復に+10日以上は見ておく必要があります。

ご参考までに、「カトマンズからジリまでバスで行き、ベースキャンプとカラパタールを往復、帰りはサレリからジープでカトマンズへ」という方がいましたが、トータル21日間かかったそうです。

 

3.宿泊

エベレスト・ベースキャンプへ向かう道には、ロッジがたくさんあり、宿泊施設、レストラン、売店を兼ねています。

シーズン中であればどこもオープンしているので泊まるところには困りません。

Wi-Fiやシャワー(お湯をバケツに入れてくれる)も有料で提供してくれます。

 

ロッジは狭い部屋にベッドがあるだけ、という構造がほとんどです。

ブランケットは言えば貸してくれます。

トイレ等は外に共有のものがありますが、ナムチェから先のロッジでは、基本的に自分で水を汲んで流すタイプです。

 

共有スペースを兼ねている食堂には暖炉があります。

が、シーズンを外れていて宿泊客が少ないときなんかの場合、薪の節約のため、火を起こしてくれないところもあるとか。

そこで、ロッジを選ぶときのポイントですが、ある程度トレッカーで賑わっている、人気のありそうな場所に泊まるようにしましょう。

混んでいるところにはそれなりの理由があります。

ガイドがいる場合、自分がよく知っているロッジをあらかじめ決めてくれます。

 

食堂には、こんな風にトレッキングチームが残していった、寄せ書き付きの国旗やTシャツが貼られていたりします。

僕も一人じゃなければこういうリア充っぽいことしたかったです。

 

 

4.かかった費用

僕がトレッキング中にかかった費用の概算です。

  • 1日平均: 1,500ルピー×13日(約21,199円)
  • カトマンズ・ルクラ間の往復航空券: 360USD(約35,438円)
  • TIMSカードと国立公園入場料: 3,300ルピー(約3,587円)
  • 合計: 約60,224円

 

カトマンズで購入した物品等の費用は含みません。

個人で行く場合、これくらいあればベースキャンプまで往復できます。

ただし、以下にも書きますが、高い食事を頼んだり、シャワー、Wi-Fi、充電を頻繁に利用したりすると、もっとかかります。

 

ロッジ宿泊費用

だいたい1泊100〜200ルピー(約108〜217円)ですが、ロッジで食事を取ることを前提としています。

中には無料にしてくれるところもあります。

ヒマラヤのロッジは、基本的にトレッカーに食事してもらうことでお金を稼いでいるためです。

(宿泊だけだと1,000ルピーとかになる可能性があります。)

 

そして宿泊費以外の食費については標高に比例して高くなります。

ジリ、ナムチェ、ロブチェ辺りを境にして、ぐっと物価が上がってきます。

 

食費

100〜600ルピー(約108〜651円)まで開きがあります。

僕は安くて、早く出てくるシェルパ・シチューという、野菜とマカロニを入れて煮込んだスープをよく頼んでました。

残り物とかでつくってそうな料理でしたが、素朴で美味しく、体が温まるので、一番のお気に入りです。

 

お代わり自由でお腹いっぱい食べられるネパール名物ダルバートは、基本的に高いです。

客が少ないとつくってくれないロッジもあるらしいです。

僕は、ルクラに戻ってきたときに、締めのご褒美として1回だけ頼みました。

めちゃ美味かった。

 

携行食

これは山の中で買うとかなり高いです。

カトマンズで買えば数十ルピーのものが、数百ルピーになります。

なるべくカトマンズで買っていくか、ナムチェ以下の標高で補充するようにした方が安く済みます。

 

何故かこのココナッツ・クッキーばっかり売られていました。

 

ミネラルウォーター

標高の低いところで100ルピー(約108円)、高いところで300ルピー(約325円)という感じです。

 

カラパタールだったり、シェルパだったり、いろんな水のブランドがあってヒマラヤ感が出ています。

 

シャワー

あるのは基本水シャワーですが、オーダーすればお湯をつくってバケツに入れてもらえるところもあります。

有料です。

僕はトレッキング中、いっさいシャワーは浴びませんでした。

男だし、寒いし、乾燥してるし、特に気にはならなかったです。

 

Wi-Fi

300〜500ルピー(約325〜543円)/日

くらいが目安。

買ったSIMカードに全然電波が入らなかったため、ナムチェとルクラでそれぞれ利用しました。

 

充電

200〜400ルピー(約217〜434円)/1時間又は満タンまで

と、標高によってかなり変わってきます。

途中でモバイルバッテリーの電池が無くなり、3回利用しました。

 

ガイド・ポーターを雇う場合

カトマンズの宿や旅行代理店なんかで簡単に手配できます。

安いところで、

ガイド: 13,00ルピー(約1,411円)/日

ポーター: 1,000ルピー(約1,086円)/日(ポーター1人荷物30kgまで)

くらいで雇うことができるようです。

 

13日間の日程で僕が両方雇った場合、単純計算で30,000円くらい加算されます。

なお、トレッキングルートまでのアクセス(航空券等)、ロッジ宿泊費、食事・水代等を含めて一括で料金を請求してくる代理店も多いです。

結構ふっかけてくるので注意してください。

 

5.注意事項:高山病について

エベレスト・トレッキングで気をつけなければいけないことは、なんといっても高山病。

これを舐めていると、普通に死にます。

僕も登山中、レスキューヘリで運ばれて行った欧米人を見たり、死人が出たなんて話を聞きました。

運動神経の良し悪しとか、登山に慣れているか否かとか、そういうことに関係なく誰でもなり得る病気です。

ネパール人でもなります。

高山病対策は以下のとおり。

 

ゆっくり登る

まずはこれです。

高山病は、標高を一気に上げることによってかかります。

4,000m前後、5,000m前後の2地点で、余分に宿泊するようにすべきです。

おすすめはナムチェと、ディンボチェ or ペリチェ。

また、ナムチェ、タンボチェ、ロブチェの3つのポイント直前にある急な登りは、非常にきつく、高山病発動のトリガーになりやすいので特に気をつけてください。

 

水分の摂取

水分不足は高山病の原因になります。

登山中は呼吸、汗等により、思っているよりも水分が外に出てしまうもの。

目安として、標高4,000mを越えたら、ミルクティーやコーヒー以外に3〜4Lの水を飲めといわれています。

 

薬を飲む

高山病の薬ダイモックスは必ず持参してください。

予防に半錠、治療に1錠が基本ですが、なってしまったら手遅れになることも多いです。

また、副作用である利尿作用がとても強いため、水分をしっかり飲みましょう。

 

高山病になってしまったら・・・

薬を飲んで様子を見てもいいですが、症状が酷い場合には強がらず下山してください。

少し標高を下げれば回復することも多いです。

回復の兆しが見えない場合には、残念ですがトレッキングを中止してください。

死ぬよりかはマシです。

 

 

6.トレッキングを楽しむために

ガイドやポーターを雇ったり、仲間とチームを組んで行った方が、多くの場合、より楽しいでしょう。

僕は今回、

  • 一人の世界に浸りたかった
  • 他人のペースに合わせて登ることが苦手だ
  • あえて辛い思いをしたかった(ちょっとMだ)

などの理由により単独で挑みましたが、次行くなら仲間を集います。

一人だと結構心細いし、体調不良に陥った際などはかなり危険です。

トレッキング中にロッジで一緒になったトレッカーに付いていくなんてのも良いと思います。

僕のように情緒不安定なタイミングで一人で行くと、碇シンジ君のように自我について思い悩むことになります。笑

 

さて、こんな感じでまとめてみましたが・・・

 

 

 

エベレスト街道で見られる景色には想像以上のものがありました。

本当に行って良かったです。

登山が好きな人、自然が好きな人、自分探しがしたい思春期な人など、是非エベレスト・トレッキングに挑戦してみてください!