こんにちは。
今回はキルギスの首都ビシュケクに関するまとめ記事です。
この街は、西周りで中央アジアを旅する人が、高い確率で最初に訪れ、かつ長期滞在することになりやすい場所。
というのは、入国にビザが必要な国が多い中央アジア・シルクロードにおいて、昔から日本人の観光ビザを免除してきた国がキルギス。
(最近はカザフスタンもビザ不要で入れるようになりましたが。)
そんな訳で多くの旅人が、まずキルギスのビシュケクから中央アジアに入り、情報収集しつつ、大使館で周辺国のビザを申請することになるのです。
この記事では、そんなビシュケクの宿情報やおすすめスポットをまとめて紹介します。
宿情報
ビシュケクには中央アジア諸国の情報収集、ビザ取りをしつつ長期滞在する日本人バックパッカーに有名な宿が3つあります。
僕は普段日本人宿にはこだわっていないんですが、ビザの情報を集めるためにこのうちのどれかに行こうと考えていました。
南旅館
古くからある、有名な完全日本人宿。
1泊500円以下という破格の値段で泊まれるドミがあります。
街の中心部から離れた団地の一室に隠れ家のように存在していて、ぱっと見全然分からないらしいです。
DOSゲストハウス
街の中心部に比較的近く、立地が良い。
宿泊料金は南旅館とサクラの間くらい。
一度見に行きましたが、ドミは結構狭く、共有シャワーも一室のみなんで混んでると大変かもしれません。
サクラゲストハウス
日本人の旦那さんとキルギス人の奥さんで経営してるゲストハウス。
最大70人くらい泊まれるとかいう広さで、綺麗だけど、この中では一番宿泊料金が高い。
DOSゲストハウスに近く、同じく立地はなかなか良いです。
僕らの場合、オシュから移動してくる際、旅行シーズンのためか、南旅館とDOSは満室みたいな噂を聞いていたので、とりあえずサクラゲストハウスに行ってみることにしました。
サクラゲストハウスの外観。
看板も出ているし、近くまで行けば分かると思います。
旧館のドミトリーはこんな感じで綺麗で広い。
ベッドの下部分に荷物が入る大きめの引き出しがついてるのも使い勝手がいいです。
ドミトリー1泊550ソム(約888円)と、値段は結構高いですが、共有スペースが広く、Wi-Fiがかなり速くて居心地が良く、移動するのも面倒なんで僕はここに11連泊しました。
近くにスーパーもあって何でも揃うんでとても便利です。
ビシュケク市内の移動はアプリでラクラク
ビシュケク市内では、マルシュルートカというミニバスが縦横無尽に走っていますが、どの番号のバスがどこへ行くのか簡単に調べられる超便利な無料アプリがあります。
それが、BUS.kg。
使い方は超シンプル。
アプリを立ち上げるとこんな感じでビシュケクの地図が出てきますので、
- 出発地をタップ → 緑色
- 目的地をタップ → 赤色
とすると、その地点間を移動できるマルシュルートカの一覧が出てきます。(右上)
ちなみに、
- 数字だけのもの = バンで乗車料金は一律10ソム(約16円)
- 頭文字にTとかアルファベットが付いてるもの = 比較的大きなバスで料金は一律8ソム(約12円)
となります。
そして、このアプリが便利な点は、何とオフラインで使えるという点。
一度アプリをダウンロードしてしまえば、ネット環境は無くても地図検索して自分が乗るべきバスをすぐに検索してくれます。
ビシュケクに来る際には必ずこれをダウンロードしておきましょう。
市内のおすすめスポット
腰を落ち着けるゲストハウスを決め、市内の移動方法を確認したら、早速ビシュケク市内へ出かけてみましょう。
ビシュケクは緑溢れるとても綺麗な街です。
社会主義下で計画的につくられた年なので、凄く整備されています。
道端でよく見かけるのがこの3つの樽を並べたジュース屋。
シュロという、麦を発酵させた、かなり苦いジュースが売られていて、キルギス人が好んで買っています。
ちなみに僕は苦過ぎて飲めませんでした。
ハンバーガーショップもいたるところで見かけます。
そしてサイズが超でかくてお腹いっぱいになれる。
ビッグなバンズの中にケバブと野菜、フライドポテトが入ってて、100円くらいです。
キルギス人はハンバーガー好きなんでしょうけど、一方でマクドナルド等欧米のチェーン店が全然無いことが気になりますね。
キルギスで一番驚いたのが、ビールのでかさと安さ。
ペットボトルに入った巨大ビールが大量に売られています。
ちなみに、1.5Lで105ソム(約169円)くらい。
安くて飲みやすいので、毎晩買って飲んでました。
売店やスーパーもそこら中にあります。
写真は僕のお気に入りのBEER KAというするめとか小魚とか干物系のスナック。
キルギスは日本人の好みをよく分かってます。
ビシュケクはこんな感じで街歩きしたり買い物したりするだけで結構楽しいところなのです。
そんな中で、僕個人的に買い物や暇つぶしに特に向いてそうだと思ったスポットをいくつか紹介します。
<今回紹介するスポットの簡易まとめマップ>
生活に必要なものは何でも揃う「オシュ・バザール」
ビシュケクにある最大規模のバザール。
街の西側にあり、オシュバザール行きのマルルシュートカはたくさん走っているので、BUS.kgで検索してみましょう。
ビシュケクには大小様々なスーパーがあって基本買い物には困りませんが、やっぱりあらゆるものが揃っていて安く売られているのはバザール。
歩いているだけでも結構楽しいので一度は行ってみましょう。
キルギスでは食材は基本量り売り。
そんで恐ろしいほど安い。
一応イスラムの国ですが、肉も、鶏のほか、羊、牛、豚、ほとんどの種類が買えます。
この日はみんな牛タンを調理して食おう!
という話になったのでタンをまるごと1本買ってみました。
牛タン1本: 確か400ソム(約646円)くらい
凄いですよね?
日本では有りえない金額です。
これをゲストハウスに持って帰って、自分たちで皮を剥いで、分解して・・・
偉く大変でした。
お店で言えば皮くらいは剥いでもらえるようなので、頼んでみましょう。
出来上がった大量の牛タンを炒めて、野菜やご飯をつくってシェア飯です。
ビシュケクでは毎日こんな感じでワイワイやってました。
このおかげで、朝・晩ご飯合わせてだいたい100円かからないくらいと、凄く安く済ませることができました。
安いし、楽しいし、美味しいし、最高です。
キルギス最大のショッピングモール「ビシュケク・パーク」
キルギスで最も最先端?な場所だとか。
街の中心部からオシュバザールへ行くときの少し手前にあります。
内部は広くて、ブランドもののアパレル店が多かったです。
地下には大きなスーパーもあります。
おすすめは、最上階のゲームセンターで、映画館やボーリング場もあります。
暇つぶしにはもってこいの場所かもしれません。
家電が充実「ツム百貨店」
スマホやPC関連の部品を探すならここ。
サクラやDOSゲストハウスからなら歩いていける距離にあります。
1階は主にスマホコーナー。
僕はその辺の露店で買ってしまいましたが、大手通信キャリのカウンターも揃っており、SIMカードはここで買うのがおすすめです。
スタッフが多いので片言の英語が通じる可能性が高いです。
(通じなくても翻訳アプリとか筆談駆使してれば何とかなります。)
O!というキャリアのSIMカード。
キルギスには長居しそうだったので、1か月無制限にネットが使えるという謎のプランを1,000ソム(約1,616円)で申し込みました。
1〜2週間のプランなら2〜300ソムくらいで買えたはずです。
ラグマンが美味い店「ファイーザ」
ビシュケクには食堂やレストランが無数にありますが、その中でもかなり美味しかったのがこちら。
お店は広く、現地のキルギス人でいつも混み合ってます。
味付けがしっかりしているウイグル風のラグマンらしいです。
正確な値段忘れましたが、200円くらいでした。
お洒落イタリアンカフェ「Bellagio」
節約旅をしていても、たまにはお洒落なカフェに寄ってケーキでも食べてみたいと思うときがあります。
で、ビシュケクでそんなスポットを探しているとこのお店の名前が挙がってきます。
レストランとカフェが併設されており、写真はカフェの方。
コーヒーとチョコレートケーキで250ソム(約404円)。
久々にケーキなんか食べてみましたが、甘過ぎず実にエレガントなお味でございました。
ビール好きが集まるパブ「Greenwich」
ビシュケク始め、中央アジアの都市部には、イスラム圏とは思えないほどバーレストランやパブが充実しています。
そんで僕がビシュケクでイチオシなパブがここです。
お酒に厳しい国なんかだと、バーはもっと隠れ家っぽくなっていることが多いのですが、この店のオープン感は凄い。
大通りに面していて、ガンガンアピールしています。
オーナーさんはサッカー(特にバレンシア)が好きで、店内はサッカーグッズで飾られています。
席数も広く(奥に屋外席もある)、かなり速いフリーWi-Fiもあります。
そしてこのお店のオリジナルドラフト・ビール「Greenwich」が500mlで80ソム(約129円)と破格!
このかなり美味くて安い生ビールを飲みながらダラダラできるグレートなスポットです。
街歩きするときの注意
そんな天国のような居心地の良さを誇るビシュケクですが、特に注意が必要なことが1つあります。
それが
警官
です。
社会主義国というのは行政の権力が肥大化しているので、公機関が腐敗しやすい傾向にあるのですが、ここ中央アジアの国々で最もタチの悪いのが警察です。
キルギスの街中にたくさんいる警察は、外国人旅行客を見つけては、荷物検査、パスポートチェックと言いながら財布の中身を調べて、お札を抜き取るというびっくりするようなことを平然とやってきます。
幸い、僕は警察を見つけたら近づかないようにし、目立たないように歩いていたからか一度もカツアゲには遭わなかったですが、1日4回も財布チェックされた友人もいました。
特に、警察の詰所があり、長距離移動の要所になっているビシュケクの西バスターミナルでやられてる人が多いので注意してください。
ちなみに、そんな事情を考慮してか、日本大使館からこんな書面が出ています。
簡単に要約すると、「旅行客は警察官に求められた場合、パスポート等身分証は提示するけど、バッグやポケットの中身まで見せる必要はないよん。もしそんなことする怪しい警官がいたら通報しちゃうよ。」という内容の公的文書です。
警官に絡まれた際には、これを出すと彼らは退いてくれるようです。
僕はサクラゲストハウスのオーナーさんにもらいましたが、念のための入手しておくと良いと思います。
また、政府系の建物(行政府や駅等)は撮影禁止のことが多いです。
写真撮ってたら注意されるだけじゃなく罰金、賄賂を要求されたなどの話も聞いたことがあるので、注意してください。
そんな感じの、(警察がうっとおしいことを除けば)居心地良さ最高クラスのビシュケク。
いろんなものが安いし、マルシュルートカで行きたいところにぱっと素早く移動できるし、食べ物がだいたい何食べても美味い。
特にこれといった観光スポットは無いのですが、暮らすように旅するというフレーズが合いそうな素敵な街だと思います。
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